安価なミシン刺防具ならサイズが合わなかったら「はい、交換」で殆どの場合は済みます。
ところが全てが手作りの手刺し防具の場合、製作の失敗は許されません。
想像してみてください。
半年かかってやっとの思いで防具が仕上がってきました。この半年間ず〜っと楽しみでした。道場の友達にも防具を作っていることは言ってます。
「まだか、まだか」みんな楽しみにしています。
いざ届いた防具を箱から出してかぶってみると。。。
「あれ?面が合わないぞ。。。?変だな、かぶり方が悪いのかな?いや、そんなことないぞ。これは明らかに面サイズが合っていないようだ」
慌ててお店に電話をします。
「ちょっと面が合わないんですが・・・」
お店の人は答えます。
「当店はお客様の言うとおりに作りました。面なんてその内馴染みますよ。。。」
といってお茶を濁します。
サイズの他にも仕様(飾り)が間違っていたり、家紋の種類が間違っていたり。。。
そこから対応していただける良いお店であっても、やり直しにはそこからまた数ヶ月かかるのが普通です。
せっかく仕上がった手刺し防具なのに使えるようになるまでまた数ヶ月。。。これは苦痛以外何者でもありません。
手刺し防具は製作の失敗が許されません。
「必ず一発で決める!」
私も防具の打ち合わせには毎回、毎回真剣勝負です。
3Dスキャンなど使える技術は全部使って、
打ち合わせ時間にも他店が10分なら私は1〜2時間使ってやりすぎと思えるくらい細かく対応して初めて満足のできる手刺し防具が仕上がるのです。